家
族の共有部分であるトイレ前・浴室の前を広く取り、洗面所・洗濯場・脱衣所を兼ねてカーテンなどで仕切るようにしておくと、将来的に車椅子を活用する場合に役立ちます。
お子様が成長して独立したときに空き部屋が物置になる可能性がある個室は狭くしてでも、共有スペースを広く取れれば家族の憩いの時間が増えます。

高齢に備えたリフォーム工事で、将来的なリフトやエレベーターの取り付けを見通して平面計画をする際は、1・2階の上下同じ位置に収納場所や狭い子供部屋を配置しておくと、構造的な柱や壁を大きく変更しなくても取り付けが可能となるので安心です。

新・バリアフリー15ヶ条 / 第1条【生活空間】 / 設計提案ポイント1【将来への備え】 / 電気・設備工事 / プランニング / バリアフリーリフォーム (熊本県O)
トイレや浴室・脱衣室などの水回りには、あらかじめ介助動作に無理の生じないスペースの広さが得られるようにしておきたいと思います。身体機能が低下してから住みながら行う水周りの改修は、少なくて済めば助かるからです。
エレベーターを住まいに取り入れる前に、できることなら一つのフロアで暮らせるように工夫しておきたいと思いました。
今後のエネルギーコストの上昇を考えると、ランニングコストや維持管理費のかかる設備機器の導入が、医療・介護費のかかる年金暮らしにとっては、思いの外大きな負担に感じるのではないかと心配です。
共用スペースと個人の専用スペースの面責配分は、将来像も合わせて、住まい手同士の納得のいくように決めたいです。
高齢期に建て替えやリフォームを提案する場合、年代の異なる設計者にとって、住まい手のこだわりどころに共感できるか、かなり怪しい場合があります。
住まいの中での過ごし方、時間の使い方・習慣など、家族の暮らし方は、それぞれの住まい手が思っていてる以上に多様で、年齢によっても評価基準が異なるものです。