建築士が用いる言葉の意味を住まい手が理解できているとは限らない

建築士は、建築の専門用語や業界用語を、住まい手に対しても使ってしまうことがあります。たとえば「納める」とか「ツラに合わす」など、建築士にとっては当然のように意味がわかっている言葉でも、一般の人にはよくわからないという場合があります。

住まい手にとって、全然知らない専門用語をあたりまえのように使われることはストレスにつながります。また、住まい手がなんとなく理解できているような用語でも、その理解と建築士が指している意味とでは違いが生じていて、後で問題になるケースもあります。こうしたことでは、住まい手の本音を引き出すことも難しくなるだけでなく(➡対話の心得:第2条)、クレームの種にさえなりかねません。意識してわかりにくい専門用語・業界用語を使わないようにしましょう。

また、説明の合間に「ここまではよろしいですか?」「何か気になることはありませんか?」といった問いかけをするなど、住まい手の理解の程度を確認しながら話を進める姿勢も大切です。

対話の心得・第3条【わかりやすい言葉づかい】(神奈川県W)

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建築士が用いる言葉の意味を住まい手が理解できているとは限らない」への1件のフィードバック

  1. 建築士の専門用語に限らず、専門職はその限られた領域内でのみ通じる用語を、日常的に説明抜きに使用しています。
    無意識のうちに使用してしまうと、専門職相互のコミュニケーション時の理解の妨げになったり、一般の人への説明不足と誤解を招いたりしてしまいます。
    わかりにくい専門用語を使わないように心がけると同時に、話の途中で理解できているか確かめながら伝え直すことは大切だと思います。

    分かりにくい原因は言葉つかいだけとも限らないので、問い掛けしながら、確かめながら話すことが大切ですね。

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