いつでも楽に使えるトイレが生活の基本であることについて述べます。
トイレが使いにくいので、できるだけ水分を摂るのを我慢しているという方がいらっしゃいます。正確には、トイレが使いにくいのではなく、その方の体の機能とトイレの環境がうまく適合していない状況が起きているといえます。この不適合な状態を解消し、体の機能と環境を一致させることでトイレが快適に使えるようになります。
水分も栄養もしっかり摂らないと健康を維持できません。そのために、いつでも安全で快適に使えるトイレが備わっていることは、自宅の生活を維持するために重要といえるのです。水分を摂るのを無理に控えたり、尿意や便意を、限度を超えて我慢してしまうことは、健康を維持するうえで決して好ましい状況ではありません。
もちろん、排泄は必ずしもトイレで行うとは限りません。ポータブルトイレを活用したり、オムツを適切に使用することなども、排泄の一つの手段ではあります。ただ、できるかぎりトイレを使えるうちは使いたいという誰もが自然に願う気持ちを、できるだけ実現化できるように、夜間も安全に使えるトイレの位置を考えたり、トイレの建具、手すり、便器、手洗いなども適切に選定したいものです。
新・バリアフリー15ヶ条 / 第9条【トイレ】 / 第12条【車いすスペース】(兵庫県O)
トイレの前方にある手摺は柱の部分に取り付けてあるので身体機能に応じて上げ下げが出来ます。
身体を前屈で持たせられるので腹圧がかかり排便の促進も期待できるそうです。
透析の患者さんにも好評でした。
この部分を広くして、おしめを替える場所とするときは汚物流しの場所も考えておくと下着を汚した時にも活用できます。