調理できる喜びや楽しみをいつまでも

調理できる喜び、楽しみをいつまでも継続するための住まいづくりのポイントについて述べたいと思います。

食べることは、人生の大きな楽しみの一つです。献立を決め、自宅で調理したものを食べていくという日常は、ずっと続けたいものではあります。しかしそれは当たり前のようで、当たり前ではないのかも知れません。調理という行為は、実に多様な動作を求められるのです。食材を冷蔵庫から取り出す、洗う、切る、火にかける、ごみを処理する等、数えればきりがないほどです。

これらをこなすためには、手や指先や腕がある程度しっかり動かないと、なかなか難しいものです(もちろん手が不自由であっても、福祉用具を上手に使いこなしたり、機能訓練を通じて、調理ができるようになるケースも珍しくはありませんが)。ましてや、通常のキッチンは、これらの動作を立って行うことを前提にデザインされています。つまり立った姿勢で調理動作ができなくなる日が来ることが想定されていないのです。

立った姿勢を保てないが手や指はまだまだ動くので、できる限り自分で調理をしたいという願いをお持ちであるとすれば、座った姿勢で調理できるような、少し低めで、調理台の下に膝がはいる形状の流し台であれば、調理を続けられることでしょう。また、流し台だけではく、食器や食材の置き場、冷蔵庫のレイアウトなども、体の機能の変化に対応できるような工夫をしておきたいものです。

新・バリアフリー15ヶ条 / 第7条【キッチン】 / 元気に暮らす (兵庫県O)

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調理できる喜びや楽しみをいつまでも」への1件のフィードバック

  1. 在宅管理栄養士によると、独居の在宅高齢者の低栄養の増加が問題になってきています。

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