洗面所や脱衣室を兼用の広いスペースに

洗面所・脱衣室・洗濯場・浴室通路を兼ねて広くとり、カーテンなどで仕切って椅子などを置くスペースの確保をしておくと、いざという時、介護が必要になったときも安心です。

壁下地の補強をしておくと介護機器の取り付けにも役立ちます。

カーテンで仕切ることで脱衣所としても使えるように

新・バリアフリー15ヶ条 / 第10条【洗面・脱衣室】 / バリアフリーリフォーム (熊本県O)

ランニングコストや材料による体感温度の違いから暖房設備を考える

ヒートショックの予防のために暖房設備を入れる場合、温度設定によっては低温火傷のリスクやランニングコストが検討課題となることがあります。「暖かい床暖房」「寒くない床暖房」を比較して考えてみましょう。また、経年劣化に備えて、機器の交換ができるかどうかを考えておく必要があります。

全館床暖房の床下断熱材の施工

天然の無垢材と人工的な新建材とでは、材料による室内の空気感の違いがあることも考慮してみてください。冬季の台所やトイレ等の北側の部屋で、無垢材の敷居と、新建材のフロアーを触って比べてみると、同じ気温下でも体感温度が違うことがわかります。(ただし、無垢材に塗料が塗ってある場合は、新建材のフロアーと同じ冷たさに感じることもあるようです。)

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洗面・脱衣所は生活する上で案外、多機能な場所

洗面所(脱衣所)は住宅設計の際には、必ずしも主役とはみなされないかもしれません。しかし、生活という面から見直してみると、「洗顔」「歯磨き」「手洗い」「入浴前後の脱衣・着衣」「洗濯」「衣類やタオル、洗剤等の保管」など、実に多くの機能がある事に気づかされます。

洗面台は通常、立った姿勢で使うことを前提としてデザインされていますが、人生のどこかのタイミングでは、座って洗顔をしたり歯を磨いたりすることも想定されます。その際、ちょっとした椅子に腰かけてそういった行為ができるようなデザインの洗面台を選ぶことで、今までの生活を維持しやすくなります。

入浴の際にも、立った姿勢で下衣の着脱を行うことが難しくなると、椅子を置いて座った姿勢で行えるようにしておきたいものです。冬は寒くないよう、窓を二重サッシにして断熱性を高めたり、脱衣所専用のヒーターを導入するなどの方策も、住まいづくりの際に検討してはいかがでしょうか。

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