視覚や聴覚、嗅覚に対する配慮

「新・バリアフリー15ヶ条:第2条」では、室内の環境に配慮すべき点として、「水廻りや廊下等と各部屋間との温度差をなくす」ことのほか、視覚や聴覚、嗅覚に対する配慮を掲げています。それは、五感の反応や、生活時間の変化、生活スタイルの変化を想定することが大事だということです。

高齢になると、たとえば白内障などの視力の変化(低下)により、色の区別がつきにくくなったリ、文字が読みにくくなったリ、まぶしくなったりします。また、同居家族がいる場合、それが長年連れ添った夫婦間であっても生活時間(とくに就寝時間)の違いによる音のせいで睡眠が妨げられたりすることがあります。さらには、介護が必要となって寝室でおむつ替えをした場合に臭いがこもることもあります。

こうした身体機能や生活上の様々な変化は、若い頃にはなかなか気づかない点なので、バリアフリーリフォームをする際に、併せて気をつけておきたい内容です。

家にいる時間が長くなりがちな高齢者には、陽当たりや風通しも含めて、室内の環境に配慮することが、心地よい暮らしを継続するための必須条件だともいえます。

新・バリアフリー15ヶ条 / 第2条【室内の環境】(茨城県T)

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視覚や聴覚、嗅覚に対する配慮」への1件のフィードバック

  1. コロナ禍のお陰で若い人のステイホーム時間が長くなり気付く方が増えましたが、
    加齢により身体機能が低下して活動量が減り室内で過ごす時間が長くなるほど、部屋の中に居ながらにして外の景色や空が見えること、ちょっと部屋の外に出て植栽の手入れをしたり陽を浴び外気を呼吸すること、五感を通して季節の変化が多面的に伝わるものです。室内空間と外部環境との関係が豊かに保つ開口部の在り方が、生活の質を保つ上で重要になります。室内環境の質は、外部環境と一体的に評価したいと思います。

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