浴室の扉の開閉方法や幅を考える

「新・バリアフリー15ヶ条:第11条」では、浴室についての提唱の中で、「扉の開閉方法や幅を考える」ことを挙げています。ここでいう「幅」とは、車いすの通行ができる有効開口幅を想定しています。車いすの種類により幅や長さが違いますが、戸が廊下の側面にある場合は、車いすが回転する動作の分、広めの幅が必要になることがあります。

戸は、開閉方法により「開き戸」「引き戸」が多く用いられており、それぞれに特徴があります。開き戸(90度開き)では戸の厚み分の有効開口幅が狭くなり、引き戸では引き込む長さ分のスペースが必要となります。また、引き戸を開けやすくするために把手を付けると、その把手の分だけ有効開口幅が狭くなるので注意が必要です。

開き戸と引き戸では開閉動作が異なり、開閉の際に立つ位置も変わります。開き戸では戸の回転軌跡の中には入れず、立つ位置によっては手前に開くときに身体を後退させなければなりません。その点で引き戸は身体の移動が少なく使いやすいといえます。

中廊下を広くとり、引き戸に車いすの寄り付きがしやすい空間を確保した事例

新・バリアフリー15ヶ条 / 第11条【浴室】 / 第12条【車いすスペース】(茨城県T)

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浴室の扉の開閉方法や幅を考える」への2件のフィードバック

  1. 浴室内の水が脱衣室に飛び散らないように、浴室に取り付ける開き戸は内開きに設置されるのが標準的です。
    狭い浴室の場合には洗い場の動作を楽にするために、開閉部分の面積を取らずに済む「折れ戸」を採用して、広く使う工夫をします。
    この便利な「折れ戸」の採用の時には、開閉動作に慣れていない高齢者が浴室内に閉じ込められてパニックにならないように、十分な配慮をして欲しいと思います。

  2. 洗濯機とカーテンの間が浴室の入り口の引き戸です。片引きの引き戸でレールとサッシの下場の防水に気を付けています。
    入り口から150間隔を置いてタイル一枚分で勾配を採り150巾・長さ900の排水ドレーンを付けて入り口に流れてくる水の処理をしてます。
    洗い場にも別の排水ドレーンを付けて水はけをしてあります。
    別途視覚障害になったときの対応もタイルを変える事で試みてます。

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