住み替えの提案が選択肢となるとき

「設計提案ポイント3:住みやすさ」では、住まいの周辺環境を考慮したうえで、複合的な判断により現実に即した提案をすることの必要性をポイントとして挙げています。

昨今、「買い物弱者」「運転免許証の返納」など、高齢者などの地域内での生活基盤の揺らぎが問題となっているように、住まい手の身体機能の状況を踏まえたとき、とりわけ社会インフラの整備状況や地理的・立地的な条件に不安を抱える地域においては、いかに室内をバリアフリー化し、人的なネットワークを駆使したとしても、住み続けられる条件を整えることが困難な場合がありえます。

こうしたとき、住まい手が住み慣れた家に住み続けることを望んでいたとしても、住まい手の将来にわたる安心・安全を考え、住み替えの提案を選択肢として検討することが求められます。

設計提案ポイント3【住みやすさ】 (神奈川県W)

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住み替えの提案が選択肢となるとき」への2件のフィードバック

  1. 住みなれた家にすみ続けたいけれど、「買い物弱者」「運転免許の返納」など、地域内での生活基盤が揺らぎはじめたとき、家の中を改修しても住み続ける条件が整わないという判断のもとに、住み替えを検討することになります。

    最近、サービス付き高齢者住宅でも、医療・福祉系の「施設」の延長ではなく、「生活の場所・住まい」として多様な世代と一緒に暮らす積極的な集住の提案をするものができてきています。
    過疎化が進みインフラの修繕にも不安を抱える地域で、今までと異なる住み方を選択できることを積極的に評価したいと思います。

  2. 住戸内のバリアフリー改修をした集合住宅で、道路からエントランスの玄関ホールまでの大きな段差に対して階段アプローチだけの場合には、外出が困難になってしまうことさえ起こります。

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