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隣や道路から室内が見えてしまうなどの理由でサッシのガラスを型板ガラス(ガラスの片面に模様を施し、見にくくしたもの)にすることは多い。確かに高齢者の一人暮らしといったプライバシーを保護するのに、型板ガラスは最適。しかし、安易に決めつけず透明なガラスを使えないかと検討してみることも必要だ。一日中、人がいる部屋では室内を明るくする光は大切。型板ガラスは理論上、透明ガラスと光の透過率は変わらないが、光が拡散するので暗く見える。透明なガラスなら明るさも十分だし、なによりも外が見える。
部屋が道路や隣家の窓に接しているなど条件が良くない場合は致し方ない。しかし少しでも距離があれば背の高い鉢植えを置いたり、格子状のついたてを立てたりすれば外からの視線を防ぐことが出来る。サッシに中枠があるならば下段のガラスだけでも透明にすれば、外からは室内の奥までは見えないが、内からは相当に外が見える。
どうしても見られたくない場合や部屋の中が明るくなり外から見られやすくなる夜などはブラインドやカーテンを併用すればよい。そうすれば自分の気分に合わせて外を通る人の様子や天候などの気配を感じたり、庭の木や草を見たりして楽しむこともできる。
実務者会員 岡田安平 (岡田安平建築設計事務所)
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