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首都圏などでピッキング犯罪がまた増えたとのニュースを聞くと、住まいの安全に思い悩む。町づくりの手法の一つに共同体を作り、その内部では鍵を掛けず、お互いをサポートしあうコミュニティもあるとか。ひと昔前の下町のそれである。理想の形ではあるが実際には失われたコミュニティを築き直すには時間がかかる。やはり玄関に鍵をかけるしかないようである。
鍵にもいろいろあるが、最近の注目は電気錠だ。鍵はキーホルダーのような大きさでボタンを押すだけで解錠できる。ほかにもドアに取り付けたテンキーで暗証番号を押す形式や、室内のインターホンの横に取り付けたボタンで操作するものなどメーカーによって仕組みは少し異なる。ただこのシステムの共通のメリットは暗がりで小さな鍵穴に鍵を差込まなくても良いことだ。玄関から離れた所でも玄関の安全管理ができたり、室内にいて訪問者を受け入れたりすることもできる。
来客があると相手を待たせては悪いと慌ててつまずいたり、履いたつもりのサンダルが脱げて転んだりする危険もある。お薦めは電気錠とインターホンの組み合わせだ。これならば台所仕事の手を休める必要もなく、玄関の来訪者や帰宅した家族を室内で迎えることもできる。
実務者会員 中村陽子 (創作工房И)
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