町田のKH邸
30数年にわたり施主と設計者が付き合い、かつ2度にわたる新築に関わることは希有だ。施主と設計者の生活観、相互の想いが家づくりに結実した好例。コンパクト設計はバリアフリー住宅を想起させない。
居間からスロープで道路に出ることができる/玄関、寝室からも外部へ出ることが出来るため、計3カ所の避難口が確保されている。奥に雨水タンクがある。
洋室からは車椅子で、和室からは縁側として、使える広いバルコニー。庭が少なくなった分を補って余りある楽しい屋外空間 。
居間と玄関の間の引き戸は2枚連動とし、有効開口850mmを確保/階段有効幅は900mmとし、階段の手前に階段昇降機用のスペースを600mmとった。
居間に続く和室は車いすからの移動を考慮し、450mm高くなっている/床下は物入れとして利用。
シンクの深さは150mm/下のワゴンを移動すれば車いすで作業できる。水栓カランは水ははねしないタイプを選ぶ。換気扇は立位、座位作業ともに邪魔にならないような機種を設備。
トイレ、洗面、脱衣を1室にまとめることでゆったりとしたスペースを確保/450mm床を上げた浴室の入り口には建て手摺を取り付け、立って入ることがラクなように配慮。右奥は寝室への引き戸。トイレの水は雨水を利用
脱衣スペースと続くベット横の引き戸を開けたところ/脱衣スペースからはトイレへも直接行くことができるので、車いすに乗る必要はない