老健からの退所に合わせて二世帯住宅にリフォーム (住宅相談からの事例報告) 二級建築士事務所スタジオ・ヴォイス 市瀬敬子 市瀬敬子の紹介
老健からの退所に合わせて二世帯住宅にリフォーム (住宅相談からの事例報告)
二級建築士事務所スタジオ・ヴォイス 市瀬敬子
息子さんからのご相談は老人保健施設(老健)に入所中の父親(74歳)と同居するために父親宅を建替えまたはリフォームをして二世帯住宅にしたいというご要望でした。敷地状況から建替えは建築面積の減少が必要であること、住宅の調査からリフォームをすれば維持が可能と判断したこと、対象者の状況から大幅な環境の変化は望ましくないことの3点からリフォームをお薦めしました。将来の車いす使用も考えて自立した生活が送れるように、かつ現状の雰囲気を壊さないようなリフォームを目標としました。
@屋根の雨漏り A南側に隣家が迫り1階に日照がなく暗い B北側の玄関、廊下、水廻りが寒い C本人居室(和室)等の段差が多い D水回り等設備が古いこと
2階は息子夫婦専用ですので、1階のプランと写真のみ掲載します。 (各写真をクリックすると拡大され説明を読むことができます)
基本計画がまとまった段階で、本人、家族と老健の理学療法士(PT)、看護師、ケアマネージャー、介護責任者とのカンファレンスを持ち、内容説明の後、本人の希望と各専門職からのアドバイスを伺いました。施工途中にも本人が外出で2回現場を確認、完成間近にはPT立会いの元に現場で動作を試していただき手すりの位置や動線を確認しました。在宅のケアマネージャーへの引継ぎや通所リハビリも決まり、2年近くに及んだ施設での生活から息子夫婦に見守られながら、新しい生活に踏み出しました。