|
長時間、直接肌が触れる建材のひとつが床材。それを選ぶ基準はいろいろある。足で触って気持ちが良い、家具を置いてもくぼまない、掃除機を移動させても傷まない等々。最近、多くなった床暖房を使用するには熱による狂いのないものが良いし、安全性を考えれば、急いで歩いたときにも滑りにくく、クッション性が良く転んでも痛くないものが望ましい。
要望をあげれば多々あるが、それらのほとんどに合格する床材がコルクタイルのワックス焼き付け塗装だ。床材が木であるにもかかわらず、水に強いのでトイレや洗面・脱衣室にも使える。つまり住宅内のほとんどの部屋に使える。
便利な床材だが、万能ではない。特徴を良く知って選ぶことが必要だ。ものによっては日光により退色し、色が薄くなる。この傾向は明るい色ほど強い。床暖房を使う場合には材料の厚さと接着材への配慮がいる。仕上げがウレタンなどでコーティングしてあるものは材料の傷みは少ないが、滑りやすかったり、ゴムの足のついた家具などを引きずると跡がついたりする場合もある。
サンプルを取り寄せ、その上をはだしで歩いたり、ぬらした状態を確認したりしてから決めると良い。
実務者会員 中村陽子 (創作工房И)
|