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給排水管に対する施工者の瑕疵(かし)責任は通常2年。長年住み慣れた家で、いざ問題が発生してから対処に苦慮するというケースも少なくない。給排水管にトラブルが起きたとき補修のしやすい構造にしておくことが大切だ。
壁や天井、床下を通る屋内の給排水管には点検口を設けておくと便利だ。建物の外周に沿った部分は比較的配管が短いが、内に入ってくると長くなる。排水管を詰まらせないように掃除をまめにすること。
建物の下のコンクリート基礎の上に給排水管を設置する方法もある。こうすればメンテナンスはしやすいが、こう配のとり方など技術的な問題もある。工務店とよく話し合い納得した上で施工すると良いだろう。屋外へ出した管は敷地内を通って公共の給水管、排水管と結ばれる。駐車スペースや門周り、アプローチなどコンクリートで固めてしまう場合も多い。ただ、いざというとき対処しやすくするには給排水管の通っている場所では、コンクリートを切り、簡単にメンテナンスをできるようにしておくこと。例えば土の部分を残して芝生にするとかレンガのように取りはずしが可能なものを並べるとかだ。将来に備えて工事後に施工図を担当者からもらっておくことも忘れずに。
実務者会員 吉田紗栄子 (アトリエ・ユニ)
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